2007年6月30日掲載記事について

nationfreeさん(http://d.hatena.ne.jp/nationfree/20070926)に触れていただいていますが、2007年6月30日掲載記事「規則の活用〜文書管理に関する規程を規則にすることについて」において、「財務規則のように自治体に共通する事項を規則で定めることもある」として、各執行機関に共通する事項を定めた規則の例として財務規則を挙げています。しかし、財務規則は、予算執行等の際に従うべき規範ですが、その権限は地方自治法上は長にあり、行政委員会はその委任を受けて行うのだということからすると、元は長の権限行使の際に必要なものであるから、厳密に言うと不正確な面はあると思います。
ただ、同法で予算執行権等が各執行機関の権限とされていないのは、各執行機関の事業は、地方公営企業などと違って独立採算ではないといった程度の事情からではないかと感じています。他方、同法第221条第1項のように、長がその権限を委任することを前提にした規定を置いていることからすると、同法においてもその権限を各執行機関が行使することを予定していると考えていいのでないかと思います。
そういう意味で、財務規則を各執行機関に共通する事項を定めた規則の例としてもいいのではないかと考えています。