用字

名詞の後の句点

私が住む市では、29日に市長選挙が行われるが、あわせて市議会議員補欠選挙が行われる。補欠選挙には4名が立候補しているが、その選挙公報における各候補者の記載が次のようになっている。 候補者A「○○市○○在住。」 候補者B「○○大学○○運営委員」 候補者C…

なぜ読点を付けないのだろうか(2)

次の規定は、平成26年法律第71号により消費者安全法に追加された規定である。 (登録の要件等)第11条の11 内閣総理大臣は、登録申請者が次に掲げる要件の全てに適合しているときは、その登録をしなければならない。この場合において、登録に関して必要な手…

なぜ読点を付けるのだろうか

平成26年4月に公布された水循環基本法には、次の規定がある。 (施策の基本方針)第9条 水循環に関する施策は、有機的連携の下に総合的に、策定され、及び実施されなければならない。 気になるのは、「総合的に」の次にある読点である。普通であれば、「策…

なぜ読点を付けないのだろうか

読点の付け方は、一定の慣用はあるものの、その慣用に従うと、かえって条文の意味が不分明になるおそれがある場合等には、この慣用によらないことも認められる(法制執務研究会『新訂ワークブック法制執務』(P650)参照)。 したがって、必ずしも間違いではな…

漢字で表記される言葉を平仮名とする手法

平成26年11月28日に公布された「まち・ひと・しごと創生法」は、「まち」、「ひと」、「しごと」という通常であれば漢字で表記される言葉を平仮名で記載している。これを漢字ではなく平仮名としたのは、「わかりやすさや親しみやすさを込めたということに加…

「付」と「附」の使い分け

「付」と「附」の使い分けについて、法制執務研究会『新訂ワークブック法制執務』(P602)は、次のように記載している。 ……同音異字の漢字の用法の問題がある。その典型的なものとして、「付」と「附」がある。その原義としては、「付」が「わたす」・「あたえ…

対句の場合の読点の用法

読点を付ける場合でも、2以上の文章が対句になっているときには、対句の接続に読点が付けられ、主語の後などに付けられるべき読点は通常は省略される(法制執務研究会『新訂ワークブック法制執務』(P655))。 例えば、主語の後の読点を省略する例ではないが…

常用漢字でない漢字を2回以上用いる場合の振り仮名

現在、常用漢字表の改定が話題になることがあるが、例規において常用漢字でない漢字を用いる場合には、振り仮名(ルビ)を付けることとされている。 ルビを振るべき漢字を2回以上用いる場合に、2回目以降はルビを振らなければいけないかどうかについては、…

条例に「絵文字」は入れられるか?

長嶺超輝『47都道府県これマジ!?条例集』は、既に幾つかのブログで取り上げられているが、その中でkei-zuさん(http://d.hatena.ne.jp/kei-zu/20091208)が触れていた同書(P52)で、『川俣町「友♡ゆう♡の日」を定める条例』がハートマークを使っていること…

「・」の用例〜子ども・若者育成支援推進法の例

7月8日付けで公布された子ども・若者育成支援推進法(平成21年法律第71号)は、題名からも分かるように、次のとおり「子ども・若者」という形で「・」(中点)が使われている。 (目的)第1条 この法律は、子ども・若者が次代の社会を担い、その健やかな…

用字等の表記の一括改正(下)

岩手県における用字等の一括した改正は、規則(岩手県規則の用字等の表記の整備に関する規則(平成17年岩手県規則第72の2号))でも同様な内容になっているが、条例で改正しているもののほか、次の用字等の改正も併せて行っている。 「囲むこと」又は「記載…

用字等の表記の一括改正(上)

少し前になりますが、kei-zuさん(http://d.hatena.ne.jp/kei-zu/20080905)とwashitaさん(http://d.hatena.ne.jp/washita/20080905)が岩手県法規案立案マニュアルについて取り上げられていましたが、この中で用字等の表記を一括して改めたことが記載され…

「 」の用例

法令においては限定して用いられるが、一般の公文書では比較的ルーズに用いられるものがある。その代表例として、『・』(中点)と『「 」』(かぎ括弧)を挙げることができるのではなだろうか。これらの用法として、前田正道『ワークブック法制執務(全訂)…